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トピックス
 
 
農業・農村の多面的機能
 

 目 的
 21世紀、私達の社会が自然環境と共生し、また余暇を充分活用し、経済・生活両面のバランスのとれた発展を目指すためには、農業や農村の持つ多様な役割を再度見直す時期に来ているとも考えられます。それは、従来の経済価値としての生産機能に加え、水・土・大気の保全などの自然・国土保全機能、レクリェーション空間としての機能、さらには景観としての保健休養機能等が挙げられます。
この調査は、静岡県の農業、農村の持つ生産機能以外の諸機能に着目し、これらを公益機能と定義付けると共に、その経済的な大きさを測定することを目的に平成6年(株)長銀総研コンサルティングに委託して行ったものです。
 推計方法
 公益機能には明確な「価格」というものがなく、したがって、その価値を金額評価するにはいくつかの方法があります。この調査では、公益機能の範囲を幅広く捉えましたので、一つの手法をもって推計するには限界がありますが、基本的には「代替法」という方法、考え方を採用しています。これは、その機能がない場合に同じ機能を発揮するためにはどのくらいのコストがかかるかという視点から、そのコストの大きさをもって機能の価値として評価する手法です。例えば、水田の持つ洪水防止機能を評価する場合、同程度の洪水防止を得るために必要な治水ダムの建設費によって評価されます。
静岡県農業、農村の公益機能の内容
1.地域の活力の創造
静岡県の農林水産業は、茶生産と茶関連産業、林業と木工家具工業、漁業と水産加工業などにみられるように、その裾野は極めて広く多様な産業と関連づけられます。
2.多彩な産物と潤いの供給
静岡県の農業は、お茶や温室メロン等多種多様な特産的産物を県民をはじめ全国の消費者に供給し、その生活を心豊かに彩っています。
3.地域の就業の場の形成
静岡県の農業は、その生産活動を通して他産業の就業の場の形成に寄与しています。
4.快適な居住及び余暇活動の場の形成
(1)
国民のライフスタイルや意識の変化に伴い、近年特にレクリェーションに対する需要が高まっています。
静岡県の農村はこのようなニーズに対応すべき機能を有しています。
(2) 農村は生産の場であると同時に多くの県民の生活の場でもあります。
都市化の進展が著しい中、農村に居住することは県土の効率的な利用という視点からも評価できます。
5.個性豊かな地域文化や風土の形成
静岡県の特産物である茶やみかんは県のイメージ形成の一翼を担い、また茶園やみかん園は富士山とともに県の象徴的な景観となっています。
農山村はこのような景観の中で生産や生活の場としてこれらに依拠した伝統文化を育み継承します。
6.公益的な機能の発揮
農林業は、水資源の涵養、治山治水などの県土保全、緑空間の維持・培養などの多面的な役割を果たしています。
7.交流による人格形成の場
静岡県の農山村は、情操教育等を通じた人格形成の場としての機能をも有しています。
静岡県の農業、農村の公益機能の評価額=1兆6396億円
下記 1.〜7.の公益機能を合計すると1兆6396億円となり、
これは農業の生産額(3365億円:昭和60年)の約5倍の大きさです。

農業・農村の有する役割及び機能の評価額

注)「3.地域の就業の場の形成」において推計された他産業の雇用所得への寄与額は、
「1.地域の活力の創造」の一部として解釈できる。
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